神居古潭おう穴群

神居古潭おう穴群は、川岸の岩盤のくぼみに入った小石が水流で回転し、長い時間をかけて岩を掘り下げてできた円筒形の穴（おう穴）が、約1,200メートルにわたり分布する貴重な地形です。旭川市の市指定文化財（天然記念物）であり、「日本遺産 神居古譚〜魔神と英雄神の激闘〜」のストーリーを体感できる場所としても知られます。

この地にはアイヌの伝承が息づき、魔神ニッネカムイが英雄神サマイクㇽに追われて踏みしめた“足跡”が、おう穴として残ったと語られます。すぐ上流の岩には、サマイクㇽが切りつけた「刀痕」と伝わる痕跡も。自然の力が生んだ造形の妙と、神話世界が重なる独特の趣が魅力です。観察は河岸の遊歩道や展望箇所から可能ですが、濡れた岩場は滑りやすいため歩きやすい靴で安全にご見学ください。